ラーメン起業で成功する店の条件はお客様を大切にすること!オーナーとして大事な事をお話しします♪
思い出に残っているプロデュース先は?
いくつかありますが、結果良かったというものを1個お話します。
元ホストの若いお兄ちゃんがラーメン屋をやりたいとある方の紹介で来ました。お金は持っているということだったので出店には問題ないということでやったんですよ。
研修をするとなって研修に来たはいいのですが、「すいません僕もう全部覚えたのでトレーニング終わっていいですか?」という内容の電話が研修2日後にかかってきました。「ちょっと待ってくれ、2日で覚えられるはずがないんだ」と説得しましたが、それでも「笹島さんもう帰って良いですか?」と言うので、「じゃあいいよ」と。「自己責任だけど帰ってくれ。その代わり出来なかったらお店で困るよ。お客さんに迷惑がかかるし、店舗展開した時には駄目なお店がいっぱい出来ちゃうからそれは自己責任だぞ」と返したのですが、「大丈夫です僕天才なので」と言って本当に帰っちゃったんですよ。笑
その後しばらくして店作りを同時進行で進めていたのですが、最後の方にもう一回店をオープンする前に研修受けたいなと言われたので、再度研修をしました。今回も同じように2日くらい受けて「もう大丈夫です、いけます」とのことだったので実際オープンに進めました。
僕はその時に今の部下と2人でオープンサポートに向かって、1週間は寝泊まりしながら働くので車に布団を積み込んで、朝から晩までサポートだけするよと言ってお店に乗り込んだんです。
そしてお店のオープン日前に行ったんですけど、そもそも仕込みが出来ていない。当日もラーメンを作らせて「いらっしゃいませ!」という掛け声と同時にラーメンを作らなきゃいけないじゃないですか。でもいざ作るとなってもラーメンを作れないという現状でした。しかしお客さんを待たせるわけにもいかないので、「俺に代われ!」と言って僕はそこから1週間くらい朝から晩まで麺ふりをしていて。「これ誰の店やねん!」という状況でした。サポートのはずなのに。笑
僕は別のお店のプロデュースがあったので部下を1人だけ残して任せたのですが、彼らにサポート期間にちゃんと教えたのでなんとかできるようにはなっていきました。驚くことに今彼らは千葉で30店舗くらいやっています。彼も今だから言いますが、「あの時は舐めててすいませんでした」と言っていましたね。
ラーメン開業を成功させる人の特徴は?
彼は本当に素直でバカ正直な人なので、そういう意味では「もう俺の言うことはちゃんと聞きなさい」と教えて素直にやってくれました。今はラーメン以外のいわゆる経営のノウハウとかも僕らが知っている限り共有していて、すごく素晴らしい経営者になってきたなと思いますね。
当初はそんなに店舗が増えるまで彼は出来るのかな…?という心配はありましたが、元々ホストをやっていた後にキャバクラなどの経営経験があり、結構経営の才能があったんですよね。人を惹きつける力とか、その辺は僕が見ていて素晴らしいものがあるなと思っていたので、単純にラーメンが作れなかったという話でした。
〈開業支援のポイント〉
研修は大事なのでしっかりと受けましょう!
研修を早く終わりたい人は多いの?
よく研修に来られる方で、出来れば1日でも早くオープンしたいので早く研修を終わりたい方がいます。だけどやっぱり、そこでしっかり技術を学んでお客様に絶対失礼のない状態で帰って頂くようにお話ししています。8割方は出来るようになっていないと、結局自分のお店で不快に思うお客様を増やしてしまって繁盛店を作れなくなってしまいます。そこは舐めてかからないで真面目にやった方が良いんじゃないかなと思いますね。本当に自信がつくまで、かつOKが出るまでくらいのつもりで研修を受けた方が良いと思います。
個人店で思い出深いプロデュース先は?
他に思い出深いプロデュースと言えば、大きいオーナーさんじゃないですが、ギフト創業間もない頃僕らでプロデュースさせてもらった3個目か4個目くらいのお店ですね。
それもある食材問屋さんからの紹介で、ある中華屋さんで働いてるご夫婦がラーメン屋さんをやりたいということでした。奥様が中国の方で、中国の知り合いからお金をなんとか借りることができるから、このお金で何とかしたいとのことでご相談に来られました。すごく真面目な方だったので何とかしてあげたいなと思って、1店舗ちゃんと作ることができたんですよね。
そのオーナーさんはもともと中華屋さんで働いていた時は朝から晩まで働いて、それこそ1日14~15時間ご夫婦で働いて。それでも月給が45万くらい。働く時間に見合っておらず、これいつまで続けるんだろう?という不安があったようです。何時間働いても良いから自分で店を持って繁盛店を作った方が良いと思い、開業されました。
その方が今は月商400万くらい売られていて、いつもどれくらい手残りあるのか伺ってみると、大体毎月150万円くらい残っているそうです。
今から10年ちょっと前にその方が起業されて、先々月くらいに久しぶりに連絡がありました。それは「笹島さん、僕もう1軒店出すよ」という内容のご連絡だったんです。
そして先月、10年ぶりに店を出したんです。僕はとても嬉しかったですね。ご夫婦でリスクを負って独立されて、いわゆる脱サラじゃないですか。失敗される方も多い中で朝から晩まで自分で店を守ってお客様を大事にしているのを見ていたので、本当にそうなるべくしてなっているんだろうなと感じました。
他店舗展開しない人も多いの?
派手ではないけど本当に地道にされている方で、しっかりと実は稼いでいらっしゃる方もいらっしゃいますね。そっちの方が個人店の場合多いんじゃないかなと思います。
人に任せてしまって人のマネージメントをするのが苦手な人、いわゆる職人気質の人はマネージメントが苦手なんですよね。自分の方がうまくできるとか、そう思ってしまうと人って育てられないのですが、意外とそういう人多いんですよ。なのでそうなってしまうとやっぱり多店舗展開できないですし、多店舗展開してしまうと逆に今度は崩れていってしまうと思います。
そこに関してはそのご夫婦は自分のことをよくわかられていて、店舗どんどん出しませんか?と創業の時に提案すると、「1店舗をしっかり守りたい」「もともとやっていた仕事だし苦じゃないから出さない」と言っていたんですよね。でも今年になって2店舗目を出していただいて、良かったなと思います。
さっきの千葉の事例と比べるともう真逆ですね。笑
資金力がなくても成功できる?
もともと僕らがこのプロデュース事業を今から10年前に組み立てた時にお会いした皆さんはご紹介いただいたケースがほとんどですが、基本的にはお金がないんですよ。
めちゃめちゃ潤沢に資金があってやりたい!という人は本当にいなくて、お金ないんだけどなんとかお店やりたいと言ってご相談に来る方がほとんどなんですね。だから僕らもいかに小額投資で投資回収できるか、というところをいつも見ていました。
それこそ極端な話では180万円でラーメン屋さんの居抜きを改装してオープンさせて、月商で600万円くらい売っている人がいたりとかもあります。その方が何か月で投資回収したかというと、たったの2か月だそうです。これはとても早い例です。
創業期は意外とお金はないけどガッツのある人が多かったですね。今は上場することによってある程度は弊社の名前が広まってきているので、ガッツというよりは手触りの良いコンテンツを探していたとか1つの事業としてちょっとトライしてみたい、という方が多いかもしれないです。
今僕は担当していないので温度感はそこまで分からないですが150件くらいまでは僕が1店舗1店舗全部入っていて、全部地方に寝泊まりしてオーナーさんと朝から晩まで一緒に立ち上げていました。やっぱりみんな人生をかけてやっている人がめちゃめちゃ多かったので、さすがに失敗させたらまずいだろうということで僕らも力が入っていましたね。
もちろん今も力は入っています。ただ、今はもう仕組みが結構しっかりしていて誰かがコケてももう1人サポートに行ったりできる体制が整っていますが、その時は僕が行かないと誰も他にいない上に仕組みとかもあまりなかったので。こちら側も気合で行くしかなかったという感じの時代でした。
ラーメン開業を成功させるのに大事なことは?
やっぱり素直な人は成功しやすいと思います。開業支援では開業したいと言われたら僕らが直営店で成功している『成功のノウハウ』というのを共有させていただきます。
それに対して「いや、ちょっとそれ違います」とか「いや、それはやりたくないです」と経験が無い上で言われてしまうと、僕らもサポートのしようがなくなるので「なら聞かないでよ…」と思ってしまいますね。でしたらご自分で全てやった方が良いと思うんです。思うようにお店作りができると思うので。
だけど持論をちょいちょい挟んで来られたりする方もいますね。開業プロデュースでは実際に僕らが直営店でやっていることをお伝えしているので、嘘を伝えているわけではありません。持論を出すなと言うわけではないんですけど、あまりにも持論が強すぎちゃうと「だったら自分で全部お店を作った方が良くないですか?」という話になりますね。
経験が無い事なので僕らにノウハウを聞きに来てくださっている、だから実際に成功したノウハウをお伝えする。そしてそれを実際にやってみる。っていうある種の素直さがある方のほうが、すごく成功されてる方の割合が多いと思います。
〈開業支援のポイント〉
素直に何でも受け入れられる方が成功している確率が高い!