オーナーが努力する店は売れる!
オープン当初そこまで売上が伸びなかったお店が、持ち直して繁盛店になるということも沢山あります。
いくつか理由がありますが、大体に共通して言えることがオーナーさんが努力しているということです。
特に印象に残っている方の中に、今から12年前ぐらいに和歌山に個人でオープンされた方がいらっしゃいます。
僕らもその頃はまだあまりノウハウが無くて「一緒に頑張っていきましょう!」というような感じでした。
オープン当初は300万円いくかいかないかぐらいのスタートで、ただ僕らとしても想定の範囲内の売上でした。立地もあまり良くなかったんですね。
ただそこからオーナーさんがこだわりにこだわって、一杯ずつしっかり作ってお客様にしっかりサービスして、450万円~500万円くらい売るお店になりました。家賃8万円のお店でですよ。家賃比率が1.6%ぐらいの超繁盛店です。
地域に根差した雑誌に載ったりもして、今も朝のオープン時には15人くらい行列ができています。
やっぱりオーナーさんの姿勢が売上にも繋がっているだなと感じる事例のひとつですね。
もうひとつ事例として愛知に出店した会社さんがあります。
ここのお店は立地も良く600万円くらい売れる想定だったのが、蓋を開ければ450万円というスタートになってしまいました。
ただその会社さんは元々他にもいろいろ商売をしていて、めちゃくちゃサービスが良い、接客が良いことで有名だったんです。そこから僕らも「ラーメンのクオリティは維持してください」などアドバイスもしていって、コロナ禍以前で月商1,000万円のお店にまでなりました。
オープンから内容は変えてないので、それはもうオーナーさんと現場のスタッフさんの努力のおかげですよね。サービスでお客様のリピートを作り続けるということをやってきた結果だと思います。
QSCってどのぐらい大事なの?
結局はQSCが一番大事になってきますね。
品質が良くて、サービスが良くて、ちゃんとお店がキレイで、ということを磨き続けるしかないと思っています。
そこにメスを入れられないオーナーさんや店長さんのお店は、やっぱり見てて売上が上がらないと感じますね。
例えば何かをサービスするとかイベントをするとか値下げをするとか、そういったものって結局一過性なんです。元々のQSCが高い状態だったらイベントをやることでリピーター率が上がったりします。
でもそうじゃない人たちがいくらイベントをやってもリピーター率は上がりません。
例えば500円セールをしたとして、500円で忙しい時に粗末なサービスをすると「安いのは良いけどサービス良くないよね」となって通常の価格に戻ると来なくなってしまったりするんです。他にも味のクオリティが下がってしまったりとか負のスパイラルに入ってしまいます。
やはり基本であるQSCを上げていくのが一番の成功のポイントだと思いますね。
売上が下がってくるお店ってどんなお店?
逆にオープン当初上手くいっていたのに、そのあと売上が下がってしまった店舗というのも沢山あります。
というのも僕らがプロデュースを始めた当初って、まだ充分なサポート体制が整っていなかったんです。
プロデュース店では研修に来て覚えてもらって自店に持ち帰るという形でお店をオープンしています。
最初の頃は僕らもサポートに入っているのである程度QSCが保てていますが、サポートが抜けると熟練者じゃない人がお店の経営、運営をしていくことになり、そうするとどうしてもQSCって下がっていってしまうんです。
QSCが下がるとやっぱりお客様は離れていき、初月がトップの売上でその後3~4ヶ月は落ち続けることになります。ただこれは基本的にそういうものだと思っておいた方が良いです。3~4ヶ月で底を打って、そこから上がるか下がるかで今までの総合点がわかってきます。
3ヶ月のQSC総合点が良ければそこから上がっていきますし、悪ければまた下がっていきます。下がっていく店舗で多いのが、やはり素人の方がやっていた場合ですね。
飲食の経験が少ない方は、QSCが通常より低くなっても気が付けなかったりするからなんです。
今はそうしたことが起こらないようにサポートをしているので、昔よりかなり少なくなりました。
高いQSCでリピーターに繋げ繁盛店に!
売上が伸びる店、下がる店共通して言えるのは店舗運営の質ということでしょうね。
そこを高めていければ繁盛店が作れると思います。
繁盛店って絶対に新規のお客様が来続けるわけではありません。今日来る100人と明日来る100人、あさって来る100人が全員違って、1ヶ月間全員違う人が来るというのはあり得ません。
なので「今日来た100人のうち何人また来てもらえるのか」「1ヶ月で何回来てもらえるのか」ということを当たり前に考えてほしいですね。
そしてそれをより多くするためには、QSCが大事になってくるわけです。
それができているかいないかの差が、繁盛店とそうでない店の違いだと思います。