ギフトは何故ラーメンで大企業になれたの?
ラーメンが好きだったからラーメンを突き詰めた…というところなのですが、もちろん会社を大きくしたいと思ったから大きくなってる訳であり、勝手になったわけではないですよね。
ラーメンをいっぱい広めていきたいというのも勿論あります。最初の創業時に弊社代表の田川が全部で3店舗くらい展開するという話でやっていったのですが、結局1店舗目2店舗目出して行くうちに、その時に店長をやっていた現在の専務の藤井が「社長、今いる僕の部下を全員店長にしたいです」と言いました。全員店長ってことは、その分店が必要じゃないですか。
僕はそりゃそうだよなと思ったんです。田川だって自分の信じてくれた人間を店長として育てたように、彼にも当然部下がいて店長を育てたいっていうのは当たり前の構図なんですよね。
なので、そのいわゆる「成長したい」っていう人たちがいればいるほど僕らは経営者として、責任として成長のステージを作るというのが仕事じゃないですか。代表の田川も僕もエゴでやっている訳ではなくて、例えば目立ちたいとか凄い億万長者になってやるとか、もちろんお金が欲しいとかも無くはないですけれども、人の成長のステージを作る責任があるんですよ。ここまでくると絶対に。
それこそ人を雇ってる瞬間、2店舗目出した瞬間にそうなるじゃないですか。自分だけでやってるわけではないので。結局彼らとの成長のステージを作るっていう約束を果たしていったら会社も大きくなったという感じです。
自然とどんどん店舗も増やしたかったし、みんなの気持ちにこちらも応えたいじゃないですか。それで彼らも成長したいと言ってくれたので、本当にここまで来たって感じですね。
〈開業支援のポイント〉
「常に成長し続けたい」と思うスタッフの為に、店長になるステージを用意し続けていたらいつの間にか大企業に!
まだまだ店舗とポジションを増やしていきたい?
4月1日に新入社員の入社式に参加させていただきましたけれども、すごく気が引き締まる思いだなと思っていて、今回は35人弊社に入ってくれました。彼らの「成長したい」っていう顔と、あと言葉ですね。みんな決意表明をしてくれるのですが、僕らが入ったばかりのスタッフと会う機会というのは入社式が最初で最後くらいになってしまうんですね。あまり皆さんとコミュニケーションを取ることはないので。でも、ああいう若い世代の子達が成長したい!僕らも店長になりたいです!と言っていたら、直訳したら「お店出してくれ」という話じゃないですか。笑
皆さんにそういう風に成長したいという願望があり続ける限り、僕らがギフトを成長させてるというよりは、みんなでギフトを成長させているという認識でいますね。
みんなが「店長やりたくありません」「もう店出さないで下さい迷惑です」と言うのであれば、出しません。笑
でも、今も上を向いて成長したいっていう気持ちを持った子たちがいっぱいいてくれるので、新しい物件を探してどんどん直営店を増やしていこうという話は社内でずっとしています。
それに気づかせてくれたのはやはり専務です。とても真面目で誠実な人で、今は彼が直営でマネジメントをしています。やっぱり彼の想う『人の成長の場を作る』というのは会社に息づいてますね。
〈開業支援のポイント〉
成長したいと思うスタッフがいる限り、ギフトも成長し続けます!
町田商店のラーメンは何故売れているの?
商品というところでは僕らのサービスも商品だと思っているので、2軸で考えていただきたいと思っています。
本当に純粋に食べるもの、それがラーメンという商品ですよね。横浜家系ラーメンっていわゆる九州ラーメン・北海道味噌ラーメン・和歌山ラーメンと同じでご当地ラーメンじゃないですか。それで非常に多くのファンがいます。ポイントは醤油であって豚骨であることなんですよ。
実は日本人にアンケートを取ると『何味のラーメンが好きですか?』という質問で1位は醤油なんです。味噌・塩は次なんですね。それから『何ベースが良いですか?』と聞かれると、鶏ガラとか魚介とかある中で豚骨が1位なんです。ということはデータ上でいけば醤油と豚骨は1位同士を掛け合わせているから、一応マーケットで1番でかいところを取っているはずなんです。
なおかつ横浜家系という名前は誰も商標が取れないものなんです。北海道味噌ラーメンって誰かが商標取ったらとんでもないことになるので、取れないですよね。なので横浜家系ラーメンという冠がつけられたというのは、すごく大きいと思います。商品はすごく考えていて、あとは僕ら独自のサービスであるおもてなしです。僕らは両方合わせて1つの商品として考えているのですが、ここの組み合わせが良かったのではないかなと思います。
接客サービスへのこだわりは?
食べ物としての商品についてお話ししましたが、サービスとしての商品についても大事にしていることがあります。
ラーメン屋さんって、居ても15分くらいじゃないですか。家族でだと20~30分くらいですかね?その短時間の空間の中で心地よさを味わって帰るってなかなか無いと思うんです。普通のサービスなら「いらっしゃいませ」「何になさいますか?」「どうぞ」「ありがとうございました」以上です。居酒屋さんだと「美味しいですか?」「もう一杯いかがですか?」とかタッチの回数がたくさんあってコミュニケーションを取れるのですが、ラーメン屋さんで「もう一杯どうですか?」なんて言わないじゃないですか。なのでそこは頑張っても不可能なのですが、ギフトのサービスの違いはお店に行っていただくとわかると思います。
大事にしているのは笑顔と活気があふれるサービスです。入口にいらっしゃったらお迎えに行って、帰る時はしっかりとお見送りまで行く。「どうぞ!」とか「美味しいですか?」とか聞いてみたり、気心知れた仲のいい雰囲気を出してみたり。そのようなサービスを、別にマニュアルでやってる訳ではないんです。あれは「僕らの理念に基づいた行動を常にしてください」と働くスタッフさんたちに伝えているだけで、そこから皆さんが自発的にやっているものです。なので考え方を伝えた上で、美味しい商品と最高のサービスというのが2つで1つなんだよという話をスタッフにしてますね。それがギフトが売れた理由なのではないかなと思います。
味として突き詰めるのは勿論だとして、それプラスで『場の提供』というのは絶対大事だと思います。特に今から12,3年くらい前はラーメン屋さんってそんなに愛想が良くなくて、どっちかというと怖いイメージでした。フレンドリーな感じのラーメン屋さんがあまりなくて、そこに上手くハマっていったのかなというのもありますけどね。
〈開業支援のポイント〉
ギフトのラーメンが売れた要因は味を追求しただけではなく、サービスにも特化した結果である!